【帰国する外国人必見】年金が返ってくる「脱退一時金」とは?絶対に知っておくべき注意点と税金の罠
こんにちは!大分県のリーガルゲート行政書士事務所(おおいたVISAサポートセンター)です。
日本で数年間一生懸命働き、母国へ帰国することになった外国人の方から、「毎月給料から引かれていた高い年金は、帰国したらどうなるの?」「返ってくると聞いたけれど、本当?」というご相談をよくいただきます。
結論から言うと、一定の条件を満たせば「脱退一時金(だったいいちじきん)」という制度を使って、支払った年金の一部を受け取ることができます!
しかし、この制度には「全額が戻ってくるわけではない」「将来日本に戻る予定があるなら請求しない方がいいケースがある」といった、知られざる落とし穴もあります。今回は、脱退一時金の基本ルールと、見落としがちな注意点を専門家の視点から分かりやすく解説します。
1. 脱退一時金をもらえる「4つの条件」
脱退一時金は、以下の4つの条件をすべて満たす外国人が請求できます。
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日本国籍を持っていないこと(外国人であること)
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国民年金、または厚生年金保険料を「6ヶ月以上」払っていること
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日本に住所がないこと(※市役所で「転出届」を出して帰国していること)
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これまでに障害年金などの年金を受け取ったことがないこと
帰国前に市役所で転出の手続きを行い、日本を出国してから請求するのが一般的な流れとなります。またブログ投稿時点では、
2. 【要注意】脱退一時金の「よくある勘違い」3選
ここからが非常に重要です。脱退一時金に関しては、外国人の方の間で間違ったウワサが広まっていることが多いため、現実と事実をしっかり確認しておきましょう。
勘違い①:「払った年金が『全額』戻ってくる」
➡ 現実:全額は戻りません。また、上限は「5年分(60ヶ月)」です。 脱退一時金は、支払った総額がそのまま返金されるわけではなく、国が定めた計算式に基づいて金額が決定されます。また、2021年の法改正により上限が「5年分」に引き上げられましたが、逆に言えば「日本で10年働いて帰国しても、5年分しか計算されない」ということです。なお、育成就労制度の開始に合わせて上限が8年になる予定です。
勘違い②:「いつでも好きな時に請求できる」
➡ 現実:日本を出国して(住所をなくして)から「2年以内」が絶対の期限です。 「帰国して落ち着いたらやろう」と後回しにし、2年を1日でも過ぎてしまうと、1円も受け取ることができなくなります。
勘違い③:「とりあえずもらっておいた方が絶対にトク」
➡ 現実:将来、日本に戻って「永住権」を取りたいなら、もらわない方が良いケースがあります! 実は、脱退一時金を受け取ると、「日本で年金を払っていた期間(実績)がゼロにリセットされる」という重大なペナルティがあります。 将来もし日本に再入国し、「永住ビザ」を申請しようとした場合、永住の条件である「公的年金の納付実績」を一から作り直さなければならず、永住許可が絶望的に遠のいてしまいます。「また日本で働くかもしれない」という方は、あえて請求せずに年金記録を残しておくのも一つの強力な選択肢です。
3. 厚生年金は「20%の税金」が引かれる!?取り戻す方法
会社員として働き、「厚生年金」を支払っていた方は、もう一つ大きな壁があります。 それは、振り込まれる脱退一時金から「約20%の所得税が天引き(源泉徴収)されてしまう」ということです。
例えば、計算上の脱退一時金が50万円だった場合、手元に振り込まれるのは約40万円になってしまいます。引かれた10万円の税金を取り戻す(還付を受ける)ためには、以下の手続きが必須です。
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帰国する前に、日本に住んでいる友人や同僚を「納税管理人(のうぜいかんりにん)」として税務署に登録しておく。
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帰国後、母国の口座に約80%の脱退一時金が振り込まれたら、同封されている「脱退一時金支給決定通知書」の原本を日本の納税管理人に郵送する。
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納税管理人が、日本の税務署で「確定申告」を行い、残りの20%を納税管理人の口座に振り込んでもらう。
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納税管理人から、母国のあなたの口座へ送金してもらう。
非常に手間がかかりますが、金額が大きいので忘れずに手続き(納税管理人の選任)をしてから帰国しましょう!
悪質な代行業者も多いので、納税管理人の選任は慎重に行いましょう。
帰国手続きや年金の還付額計算、脱退一時金の手続きのご相談はお気軽に!
「日本を離れることになったけれど、残りの在留期間はどうすればいい?」 「将来また日本で働くために、今どんな準備をして帰国すべき?」
脱退一時金そのものの具体的な計算や代理請求については、年金事務所や社会保険労務士・税理士の専門分野となりますが、ビザ(在留資格)への影響や、帰国時の法的な手続きに関するご不安があれば、まずは当事務所へご相談ください。必要に応じて、信頼できる他士業の専門家へのスムーズな橋渡しも行っております。
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